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比叡山延暦寺の大書院「ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展」の行ってきた!

比叡山延暦寺は2021年に天台宗祖の最澄(伝教大師)の1200年大遠忌(宗祖の年忌法要)が行われます。

それに向けた事業のひとつとして、水木プロとのコラボで「ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展」を2019年10月12日~12月8日まで開催しています。

(前期は10月12日~10月31日まで、後期は11月6日~12月8日まで)

前期の展示を見に行ってきたので、その様子をご紹介します。

目次

比叡山の七不思議とは

この展示のテーマはゲゲゲの鬼太郎が比叡山に伝わる七不思議を知り、山に住む妖怪たちと出会うというものです。

その七不思議とは、次の7つを指すと言われています。

  • 一文字狸(いちもんじたぬき)
  • 蛇ヶ池(へびがいけ)
  • なすび婆(なすびばば)
  • 一つ目小僧(ひとつめこぞう)
  • 船坂のもや船
  • おとめの水ごり
  • 六道踊り(ろくどうおどり)

七不思議のいくつかをご紹介します。

一文字狸とゲゲゲの鬼太郎

ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展

比叡山延暦寺の西塔のにない堂で修行をしていた僧は自分の気むずかしい性格を直そうとたぬきの彫刻を始めました。

ある時、まっ白な眉毛が一文字に引かれたたぬきが現れました。

そして「自分は昔からこの山に住んでいるたぬきだ。

お前が自分のためではなく、仏の修行として千体のたぬきを彫り、願を立てるならお前を守ってやろう」と告げました。

それを聞いた修行僧は千日回峰行(せんにちかいほうぎょう)を始め、1日の行が終わるたびに一体を彫り、7年目に満願を迎えたとき、ようやく千体のたぬきを彫り終わりました。

これが千日回峰行の始まりとされています。

一つ目小僧とゲゲゲの鬼太郎

ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展

東塔エリアにある総持坊という修行道場には一つ目小僧の絵が置いてあります。

これは元三大師良源の弟子・慈忍(じにん)和尚の姿だと言われています。

自分にも他の修行僧にも厳しく、死後も比叡山の法が廃れないように自分が守るという誓いを立てました。

そして、比叡山の修行僧が酒や遊びに溺れるとこのような一つ目小僧の姿になって現れて叱ったそうです。

ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展

なすび婆とゲゲゲの鬼太郎

ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展

なすび婆は東塔エリアにある南光坊に現れる女の幽霊のことです。

この女はその昔、宮中に仕えていた位の高い女性でしたが、生前に人を殺したり、動物を殺して食べたりしていたそうです。

その報いとして魔界に落ち、妖怪になってしまったのだそうです。

顔がなすび色だったことなら「なすび婆」と呼ばれています。

おとめの水ごり

ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展

比叡山に五智院という寺がありました。

今は廃寺になっていますが、この寺にある多くの位牌の中でひとつだけ毎晩ガタガタと動くものがあります。

また、毎晩外で水の音がするので不審に思った僧が出てみると、霊泉と呼ばれる池で滝に打たれる美しい女性がいました。

彼女は五智院の住職の妹でした。

若いころに病死してしまいましたが、兄の僧が手厚く供養をしていました。

「修行をすれば来世では幸せになれると言われて滝行をしていたが、自分の姿を見られたので姿を消します」と言って消えてしまいました。

毎晩ガタガタと動いていた位牌はそれ以降消えてなくなってしまったそうです。

比叡山三大魔所

ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展

比叡山には「天悌権現祠(てんだいごんげんほこら)」「元三大師御廟(がんさんだいしみみょう)」「慈忍和尚廟(じにんかしょうびょう)」の「三大魔所」があります。

この「比叡山三大魔所屏風」には比叡山三大魔所に迷い込んだ鬼太郎たちの様子が描かれています。

ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展の概要と見どころ

この展示の概要は次の通りです。

  • 場所……比叡山延暦寺 大書院
  • 入場料……大人・中学生1000円/小学生は無料
  • 時間……10時~16時(拝観受け付けは15時30分まで)

絵画は着物の絵師が描いたもの

ここで展示されているゲゲゲの鬼太郎と妖怪の絵は水木しげるさんが描いたのではなく、京都の豊和堂という着物の店(染物工房)の絵師が描いています。

そのため、写真撮影やネットにUPするのは全然OKだそうです!

水木プロとのコラボで今回のイベントが開催されたとのことでした。

今まで知らなかった比叡山の七不思議(本当はもっと多くの不思議があるようですよ)を知るきっかけになってよかったです。

非公開の大書院を公開

大書院

展示が行われている「大書院」は普段は非公開です。

国の登録有形文化財に指定されている建物で、応接室や旭光の間などを展示室にして公開しています。

また、廊下に使われているのは京都の「八間無節の北山杉」で、八間(約15メートル)の長さの丸太は節がなく、まっすぐなものが使われています。

これだけ長くてまっすぐ、しかも節がない丸太はめったに手に入らない銘木だそうです。

大書院

玄関のちょうちんも妖怪っぽいですね

大書院
大書院

大書院の場所

大書院は売店や事務所の前を通って少し奥に行くとあります。

鬼太郎のグッズやラテもおすすめ

鬼太郎のグッズ

入口には今回の企画に合わせたグッズが販売されています。

また、延暦寺会館の喫茶れいほうでは、「ゲゲゲの鬼太郎ラテ」の販売もしています。

ゲゲゲの鬼太郎ラテ

めったにない機会ですので、ぜひ行ってみてはいかがでしょうか?

大書院
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