2019年9月30日に放送されたNHK「鶴瓶の家族に乾杯」」でスカーレットの主役を演じる戸田恵梨香さんが訪問された登り窯カフェ(滋賀県甲賀市信楽町)は、信楽焼を焼いていた本物の登り窯を利用して作られています。明治21(1888)年に窯を開いた「奥田忠左衛門窯」という窯元が運営しています。この登り窯自体は昭和9年(1934年)に造られたものです。
かまくらのような登り窯の中でいただくカフェはムードがあり、信楽焼を作る過程も知ることができます。
このように登り窯の各部屋をカフェに改装しています。↓
登り窯カフェは人気があり要予約ですが、その予約自体がなかなか取れません。今回は個人で予約を取り、行ってきたので、そのときの感想やメニュー、予約の取り方などをご紹介します。
スポンサーリンク
▼PICK UP▼
NHK朝ドラ「スカーレット」関連記事はこちら!
登り窯のしくみ
まずは登り窯がどのようなものなのか、詳しくご説明します。(すべて写真は許可を得て撮影しています。)
登り窯は山の斜面を利用していくつもの部屋を作り、そこに作品を入れて窯の焚口(たきぐち)から燃料にする薪(まき)を入れて火をつけ、作品を焼き上げます。
ここが焚口です。薪を入れている様子を再現しています。
「火の用心」のちょうちんとお供え物がありますね。作業の安全を祈願していたことがわかります。
登り窯の各部屋に焼きたいものを入れる
この写真のように登り窯の各部屋には、棚を作ってこれから焼く作品を入れていきます。
焚口から近い部屋には小さなものを、奥になるほど大きな作品を入れます。大きなサイズのたぬきの置物や水鉢などは焚口から遠い部屋に入れて焼きます。各部屋の下部にはこのように穴が開いていて、ここから火や熱が奥の部屋に届くようになっています。
山の斜面を利用
こちらは下から見上げた様子です。
そして、こちらは上から見た様子です。かなり急な斜面になっていることがわかります。
傾斜がきついので、上から下りてくるときは滑らないように注意が必要です。
現在は使われていない登り窯
ここ陶芸村にある登り窯は、1995年の阪神大震災のころまでは実際に使われていたそうです。ただ、周辺の住宅に煙で迷惑がかかること、法的にも厳しくなったことなどがあり、現在は使用されていません。
信楽町の中にはいくつかの登り窯がありますが、2019年現在でも使用されているのは「宗陶苑(そうとうえん)」だけだそうです。
宗陶苑の登り窯については、こちらで詳しく書いています。
↓
NHK朝ドラ「スカーレット」のロケ地 登り窯のある宗陶苑(そうとうえん)を見学
宗陶苑はドラマ「スカーレット」のロケにも使われたんですよ。
スポンサーリンク
登り窯カフェの様子
登り窯カフェは今はもう使われていない登り窯の部屋を再利用し、中にテーブルとイスを置いてカフェにしています。
部屋によって趣が少し違い、こちらの部屋は信楽焼のイスが使われています。↓
登り窯の内部を見られる
登り窯の壁はそのまま残しているので、現役の登り窯の場合は入れないような内部に入って中を見ることができます。
中に入ると少しひんやりします。
登り窯カフェのメニュー
ここはカフェなのでドリンクとケーキ、アイスのみの提供です。食事はありません。
(メニュー内容と価格は2019年9月現在のものです。今後、内容や価格が変更になる可能性があります。)
セットメニュー
セットメニューAとBには下のドリンクメニューからお好みのものを選べます。
- A:山田牧場のバームクーヘン 800円
- B:陶芸村オリジナル黒炭ロールケーキ 800円
- 口どけ果実(イチゴ果実のかき氷)+山田牧場のバニラアイス付き 800円
私はBの黒炭ロールケーキのセットをいただきました。
甘すぎず、しっとりしておいしかったです。器もすべて信楽焼なので、見た目も楽しめます。
ドリンクメニュー
- コーヒー(ホット・アイス)…400円
- オレンジジュース…400円
- アップルジュース…400円
- 紅茶(ホット・アイス)…400円
ソフトクリーム(ジェラート)のメニュー
- バニラミルク…350円
- お抹茶…350円
- アルフォソンマンゴー…350円
- 甘夏シャーベット…350円
- 豆乳黒豆きなこ…350円
- チョコレート(生チョコ)…350円
信楽陶芸村の登り窯カフェの予約方法
登り窯カフェは人気があるので、当日いきなり行ってもなかなか入れないようです。予約をしてからの方が安心なのですが、その予約もなかなか取れないために大変です。
登り窯カフェはツアー客が多い
2019年秋から始まるNHK朝ドラ「スカーレット」のおかげで信楽へのツアーが増えています。登り窯カフェもツアー客の予約でいっぱいなのです。
なお、ツアーは旅行会社などに問い合わせるといくつかのプランがあるので探してみてください。多くは信楽各地を巡るもの、または周辺の観光地とセットになったものなどがあります。
予約は電話で交渉
私は個人で予約を取りました。方法は「電話」が一番です。
電話で登り窯カフェの予約をしたいと告げると、希望の日時を聞かれます。
そのやりとりの中で自分の都合と空いている時間帯を聞いて折り合いをつけます。
私が電話したときも希望の日を伝えましたが、「〇月〇日はどの時間もツアー客の予約でいっぱいです。〇月△日の□時からはいかがですか?」と聞かれ、それで予約をしました。
行ってみると、予約されていたツアーの団体さんが到着され、登り窯の説明を聞いておられました。
説明が終わるとツアーの担当者さんが、「はい、AさんとBさん、Cさんはこちら」「はい、次の4人はこちら」と、部屋に案内。そこでカフェの人が注文を聞いていました。
で、私が入れたのはそのツアーの人たちがカフェを出て陶芸村を見学しているときで、次のツアー客が到着するまでの間のすきま時間でした。
おかげで貸し切り状態でくつろぐことができました。他の5人家族もちょうどそのすきま時間の予約だったようで、となりの部屋で注文していました。
ぜいたくな貸し切り状態!
このカフェは飲み物やアイスだけで食事の提供がないので、客の回転が早く、しかもツアー客はスケジュールが決まっていて次の行先があるため、あまり長居されません。そのため、うまくいけばこのように予約が取れます。一度電話してみてください。
(カフェにおじゃました日にスタッフの方が「予約の方法を考えなあかんな」と話しているのが聞こえました。今後、予約方法が変更されるかも知れません。そのときはまらこちらでご紹介させていただきます。)
登り窯カフェの概要
登り窯カフェの住所や電話番号は次の通りです。
- 営業時間:10:00~16:00
- 定休日:無休(年末年始のみ)
- 駐車場:あり
- 公式サイト:陶芸村登り窯カフェ
- 電話番号:0748-82-0522
- 住所:滋賀県甲賀市信楽町長野1131 信楽焼陶芸村本店
登り窯カフェ(陶芸村)の地図
陶芸村についてはこちらで詳しくご紹介しています↓
滋賀県甲賀市信楽の陶芸村ってどんなところ?内容や見どころをご紹介
当サイトに掲載の画像の著作権は当サイト管理人にあります。画像の無断使用はお断りしています
スポンサーリンク