織田信長が築城した安土城跡(滋賀県近江八幡市安土町)。
安土城跡には信長の菩提寺であった摠見寺(そうけんじ)があり、城跡の入り口で「天下布武」の御朱印がいただけます。
今回は「天下布武の御朱印」のいただき方や摠見寺の場所、天下布武の意味などについてご紹介します。
織田信長「天下布武(てんかふぶ)」の意味とは
太田牛一(戦国時代の武将で『信長公記』など軍記や伝記を多く記した)著の『信長公記』によると、
天下布武とは七徳の武を以って天下を治める
暴を禁じ戦を止め大を保ち功を定め
民を安じ衆を和し財を豊かにし
それらのすべてを兼ね揃えた者が天下を
治めるに相応しと言う意味
とあります。
「武力で天下を治める」と解釈されますがそうではなく、中国の史書にある「七徳の武」を引用して自身の理念としたことを指しています。
信長といえば比叡山延暦寺の焼き討ちなど武力を以って治めるというイメージがありますが、実は「武」には次のような7つの意味があるとされています。
- 暴を禁じる
- 戦を止める
- 大を保つ
- 功を定める
- 民を安じる
- 衆を和す
- 財を豊かにする
信長はこれらを目指し、自分の印章にも用いています。
これは岐阜城を治めたころから使用していたと言われています。

信長「天下布武」御朱印のいただき方

織田信長の「天下布武」の御朱印は安土城跡の入り口にある受付で600円を納めるといただけます。
この御朱印は信長の菩提寺である摠見寺によるもので、「天下布武」と「大悲殿 摠見寺」の2つがセットになっています。
天下布武の方には「人間五十年 下天の内を比ぶれば 夢幻のごとくなり」という幸若舞の敦盛の一節も書かれています。
申し出てから受け取るまでに少し時間がかかりますが、その間に安土城跡の見学をすることもできます。
安土城跡への入場(総見寺の拝観料を含む)は別途700円が必要です。
なお、摠見寺の特別拝観(不定期)は別に500円が必要です。
御朱印だけがほしい場合は摠見寺や安土城跡に入らなくても大丈夫です。
「天下布武」御朱印の郵送はできない!?

寺院や神社によっては御朱印の郵送をやっているところがあるようですが、摠見寺の場合は受け付けで確認したところ「郵送はやっていない」ということでした。
「郵送したら御朱印の意味がないから」というのがその理由です。
なので、直接行くか、誰か行く人に頼んでいただくということになります。
安土城跡 摠見寺について
「摠見寺(そうけんじ)」は織田信長が建立しました。
よくネットでは「総見寺」と書いているのを見かけますが、正式には「摠見寺」という字を書きます。
摠見寺の場所
摠見寺は安土城跡の中にあります。
入口でお金を払って石段を上がっていくと右手側に釣り鐘があります。
そこが摠見寺の「仮本堂」で、「徳川家康屋敷跡」に建っています。
ただ、普段は非公開になっていて、中には入れません。

釣り鐘は下の画像のような竹筒が置いてあるので、そこに志を入れればOKです。

心を込めて鐘をつきましょう。

摠見寺の本堂はもともとは別の場所にありましたが、焼失したようです。
現在は「三重塔」と「仁王門」だけが残っています。
こちらは三重塔です。

こちらは仁王門です。

安土城跡と摠見寺の概要
- 住所:滋賀県近江八幡市安土城下豊浦6371
- 電話番号:0748-46-6594
- 休業日:なし(年中無休)
- 受付時間:8:30~17:00(入場の最終受付は16:00)
- 入場料:大人700円 子ども(高校生以下 200円)
- 摠見寺特別拝観:8:30~15:00
安土城跡 摠見寺への行き方
安土城跡にある摠見寺への行き方をご紹介します。
自動車で行く場合
自動車で行く場合は名神高速道路の八日市IC、竜王IC、蒲生スマートICで降ります。
電車で行く場合
まずJR琵琶湖線で「安土駅」まで行きます。
安土駅は新快速は止まりませんので、普通電車で行くことになります。
安土駅から安土城跡方面へのバスは1日に5便しか出ていません。
とても不便なので、ここからタクシー(約7~8分、料金は900園~1000円ほど)を使うか、レンタサイクルを使う方法がおすすめです。
レンタサイクルは安土駅で、1時間200円~ほどで貸し出しています。
なお、安土駅から安土城跡まで歩いて行けないことはありませんが、かなり距離があります。
安土城跡に登るのも大変なので、現地まではタクシーかレンタサイクルを利用されるのがいいでしょう。