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明智光秀ゆかりの西教寺(滋賀県大津市)とは?|見どころを紹介!

滋賀県大津市にある西教寺。

この寺には、光秀の妻・煕子の墓や明智一族の供養塔などがあります。

今回はそんな西教寺がどのような寺院なのか、詳しくご紹介します。

実際に、西教寺に行って取材した情報も交えながら紹介していきますので、ぜひご覧ください。

目次

西教寺とは

西教寺の正式名称は「天台真盛宗総本山 戒光山兼法勝西教寺 (てんだいしんせいしゅうそうほんざん かいこうさんけんほっしょうさいきょうじ)」と言います。

長い名前ですね。

この正式名称を口にする人は少なく、ほとんどの人が「西教寺」と呼んでいます。

西教寺と明智光秀

西教寺

西教寺と言えば「明智家の菩提寺(先祖代々のお墓のあるお寺)」として有名です。

その背景は光秀が坂本など志賀地域を納めていたことにあります。

特に比叡山焼き討ちの後、西教寺の復興には力を入れており、地元では人望が厚かったと言われています。

本能寺の変の後、明智一族の供養塔が建てられ、今も大切に祀られています。

西教寺の見どころ

西教寺はそれほど大きな寺院ではありませんが、天台真盛宗の総本山で全国に400以上の末寺があります。

西教寺は紅葉が美しく、シーズン中はライトアップが行われます。

西教寺の見どころには主に次の6つがあります。

  1. 本堂の阿弥陀如来と白手の猿の像
  2. 小堀遠州作の庭園
  3. 明智一族の供養塔
  4. 明智光秀ゆかりの資料
  5. 穴太積みの石垣
  6. 麒麟の像

1つずつ紹介していきます。

西教寺の見どころ①本堂の阿弥陀如来と白手の猿の像

西教寺の本堂
西教寺の本堂

西教寺の本尊は阿弥陀如来です。

本堂には大きな阿弥陀如来像があり、その前に座ると見上げるほどの大きさがあります。

また、本堂の中には手が白い猿の像があります。

西教寺の猿は「護猿(ござる)」と呼ばれており、寺の屋根には、あちこち猿がいます。

西教寺

西教寺の五猿

ちなみに西教寺では、次の5つの猿を「五猿」と呼んでいます。

  1. 御座る(ござる)……客ござる・商売繁盛
  2. 護猿(ござる)……御縁・縁結び
  3. 福ござる……幸せを呼ぶ
  4. 守ざる……身を守る・家財産を守る
  5. 御申(ござる)……良いことを申し上げる、良いことを行う、社会浄化
西教寺の五猿

西教寺の見どころ②小堀遠州作の庭園

西教寺の見どころのひとつに庭園があります。

客殿の庭園は小堀遠州作で、後ろの山を借景にして池は琵琶湖の形を模したものだとか。

小堀遠州作の庭園
西教寺の客殿庭園。小堀遠州作

他にも小さいながらも手入れされた庭がいくつかあります。

西教寺の庭園

このように狭い場所でも庭があり、きれいに手入れされています。

西教寺の庭園

季節によって青葉や紅葉、雪などの景色が楽しめます。

西教寺の庭園
紅葉がきれいです

西教寺の見どころ③明智一族の供養塔

西教寺は比叡山焼き討ちで焼かれてしまいましたが、それをいち早く再興したのが明智光秀です。

それまでにも戦さに倒れた家臣や足軽の霊を供養するために西教寺に供養米を寄進したり、妻・煕子の墓を建てて葬儀を行ったりしていました。

本能寺の変の後は坂本城が落城した後、家臣が西教寺まで来て、光秀の妻・煕子の墓の前で自害したと言われています。

今でも境内には明智一族の供養塔があり、多くの人が参拝に来ています。

西教寺の見どころ④明智光秀ゆかりの資料

西教寺の資料

明智光秀ゆかりの寺院だけあって光秀に関する資料が展示されています。

各地の光秀にまつわる城や光秀の像、また西教寺に関する資料などが展示されています。

明智光秀資料室

西教寺 明智光秀資料室
西教寺内にある明智光秀資料室です

また、今回NHKの大河ドラマ「麒麟がくる」決定によって新たに明智光秀資料室が作られました。

光秀に関する書や年表、画像などが展示されていますが、すべて写真撮影は禁止でしたので入口の写真のみをご紹介します。

どんな内容かはぜひ参拝した際にご覧ください。

西教寺の見どころ⑤穴太積みの石垣

西教寺の石積み
まるで城のような石積みですが、寺院です。穴太衆の作です

坂本は築城の際の石積みを作る職人集団「穴太(あのう)衆」がいたところです。

穴太衆の石積みを取り入れてできたのが安土城だと言われています。

それまでの城作りは野積みという石の積み方をしていましたが、信長が穴太衆を起用したことで美しい石積みの城ができました。

その後、穴太衆は全国各地に呼ばれて城作りを手掛けたといいます。

すばらしい技術を持つ穴太衆が住んでいた坂本地区のあちこちでは美しい石積みが見られます。

西教寺も寺院ですが、まるで城のような石積みがあり驚きます。

西教寺の見どころ⑥麒麟の像

西教寺 唐門の麒麟

西教寺の開祖・真盛上人の像をお祀りしている宗祖大師堂の唐門には麒麟が彫られています。

まるでNHKの大河ドラマ「麒麟が来る」と関連づけるように思えますが、特に関係はないそうです。

西教寺のおみやげ

西教寺 サイン

みやげは社務所(拝観料を支払うところ)で売られています。

おみやげコーナーには、参拝された著名人のサインが掲載されていました。

ここからは、お土産の一部をご紹介します。

西教寺~明智光秀ゆかりのおみやげ

西教寺と言えば明智光秀!

おみやげコーナーにも光秀にちなんだおみやげが販売しています。

光秀ハンドタオル(限定品)

光秀ハンドタオル(1枚500円)は桔梗紋と愛宕百韻の句(花押入り)の2種類です。

西教寺 光秀ハンドタオル

愛宕百韻の句とは、天正10年(1582年)5月、本能寺の変を前に愛宕山で開催された連歌の会で光秀が詠んだ句のことです。

「ときは今 あめが下知る 五月かな」

ハンドタオルにもそれが織り込まれ、光秀の花押が入っています。

どちらも限定品なので、お早目に!

光秀の湯飲み(限定品)

光秀の湯飲みもあります。こちらにも愛宕百韻の句が入っています。

西教寺 光秀湯飲み

1個800円、限定200個(今のところ)と書いてあるので(2019年10月現在)、今後人気であれば増産されるのかも知れませんね。

西教寺のおみやげ~せんべいやお菓子も

西教寺 せんべい

せんべいは西教寺の護猿(ござる)を描いた「護猿せんべい」と桔梗紋を描いたせんべいがあります。

窓口の人に聞くと、味はどちらも同じということでした。

真盛豆

西教寺 真盛豆

真盛豆(しんせいまめ)は天台真盛宗の開祖である真盛証人が考案したお菓子です。

製法は京都の北野上七軒の西方尼寺に伝えられ、秀吉が開催した北野大茶会でも出されたことがあるとのことです。

真盛豆を製造しているのは京都の「京菓子司 金谷正廣」という店です。

この真盛豆は西教寺と京都市上京区の本店など数か所でしか販売していません。(一部の商品はネット販売も行っています。)

西教寺のおみやげ~柚子みそや茎わかめ、昆布山椒煮

西教寺 みやげ

お菓子よりもおかずになるものがいいという人には、こちらがおすすめです。

  • 茎わかめ煮
  • 蕗(ふき)のとうみそ
  • 柚子みそ
  • 昆布の山椒煮

どれも400円~600円くらいで購入できます。

柚子みそがおいしい!

私は柚子みそを購入しました。

西教寺 柚子みそ

ご飯に乗せて食べると柚子の香りがして、どんどん食が進みます。

西教寺 柚子みそ

大河ドラマ「麒麟がくる」の影響で今後参拝客が増えると、もっとおみやげの種類が増えるかも知れません。

参拝のお帰りにのぞいてみてはいかがでしょうか。

西教寺の概要

西教寺の概要は次の通りです。

  • 住所:滋賀県大津市坂本5丁目13番1号
  • 電話番号:077-578-0013
  • 拝観料:500円
  • 御朱印:300円

西教寺への行き方

電車の場合はJR比叡山坂本駅(湖西線)からバスかタクシーが便利ですが、バスは本数が少ないのでご注意ください。

京阪坂本駅からもバスが出ています。

京阪坂本駅の近くにはタクシーが常駐していないので、電話をかけて来てもらいます。

車の場合は無料駐車場があります。(紅葉の季節は満車になることがあるので早めに出かけるのがおすすめです)

西教寺のまとめ

西教寺正門

西教寺は、明智光秀にもゆかりのあるお寺です。

近くには日吉大社や坂本の町並み、比叡山などもあるので、興味があればぜひ行ってみてください。

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