滋賀県大津市坂本にある「滋賀院門跡(しがいんもんぜき)」をご紹介します。

滋賀院門跡を設立したのは108歳まで長生きしたという天海(てんかい)大僧正(だいそうじょう)で、徳川家康、秀忠、家光の3代に仕えた徳川幕府のブレーンという方です。

この天海、実は明智光秀または、いとこ(娘婿という説もある)の秀満ではないかと言われています。

真偽のほどはわかりませんが、滋賀院門跡とはどんなところなのか、見どころなども詳しくご紹介します。

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滋賀院門跡とは

まず門跡(もんぜき)とは何かについてご説明しましょう。

門跡は門跡寺院とも呼ばれます。もともとは仏教の開祖の教えを継ぐ僧や、その僧が住む寺院のことを「門跡」と呼んだそうですが、次第に皇室や皇族、貴族など位が高い人が住職を務めるようになりました。

門跡の始まりは宇田天皇が仁和寺(にんなじ・京都市)に入り、「御室御所(おむろごしょ)」と称され、「御室門跡」と呼ばれたことによるそうです。

滋賀院門跡は創設者である天海大僧正が、後陽成(ごようぜい)天皇から京都にある法勝寺(ほっしょうじ)の建物をいただき、この土地に移転したとのことです。

その後、御水尾天皇から「滋賀院」という名前がくだされました。

明治時代に火災で全焼

しかし、京都から運ばれた寺院は明治11年の火災で全焼してしまいます。そこで比叡山延暦寺にあった建物を移築しました。

現在はその当時の建物となっています。

滋賀院門跡は比叡山の里坊の本坊

比叡山延暦寺には多くの僧が住んでいます。この住まいを「山坊」と呼び、毎日厳しい修行をしますが、高齢になった僧や病弱な僧は山を下りて里に住まいを持って暮らすようになりました。
これを「里坊」と呼びます。住まいと言っても天台座主から賜るもので、現在もいくつかの里坊は庭園や内部を公開していますが、とても美しいものです。

坂本地区には比叡山延暦寺の里坊がたくさんあり、坂本地区の里坊の本坊(総まとめ)の存在が滋賀院門跡なのです。

滋賀院門跡の建物

滋賀院門跡がある坂本には穴太衆(あのうしゅう)という石垣作りの名人が住んでいて、各地の城の石垣を手がけました。坂本の街や滋賀院門跡の建物にも、穴太衆による美しい石垣が積まれています。

滋賀院門跡入り口

滋賀院門跡の入り口にある石垣

滋賀院門跡の石垣

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滋賀院門跡の常設展示

滋賀院門跡では、天海大僧正に関するものやこの地区に関するものなどを展示しています。

不滅の法灯

受付を済ませて中に進むとまず目に入るのが「不滅の法灯」です。
これは比叡山延暦寺の根本中堂(こんぽんちゅうどう)で1200年前から絶やさず灯されているものを分灯したもだそうです。

不滅の法灯

千年油といって皿に油を入れて灯芯を浸して灯りをつけています。この油が切れると灯りも切れるため「常に油を切らさないように注意せよ」ということから「油断大敵」ということわざが生まれました。

比叡山延暦寺の根本中堂の不滅の法灯はこんなに近くでは見られないですが、滋賀院門跡なら近くで見られるのでいいですね。

天海大僧正の鎧

天海大僧正の鎧と兜が展示されていますが、これは布と紙で作られています。実戦用ではなく儀式用だと考えられます。

天海大僧正の鎧

お香の燃える速度で時間を測る「常香盤(じょうこうばん)」

これは「常香盤(じょうこうばん)」と呼ばれるもので、寺院などで使用されていた時計の役割をするものです。

常香盤

灰を4つの部分に区切って、その上に香を乗せます。1区切りが燃えると約5時間経過したということがわかります。

現在は参拝者に安らかな気持ちになっていただくように…ということで香を焚いているそうです。

葵の紋付き経巻立て

経巻立てとは法華経が書かれた巻物を立てるもので、経のひとつひとつに葵のご紋が入っています。

葵の紋入り経巻立て

これは法華経10巻で、それぞれの巻について師匠と問答形式で経を学ぶときに師匠の僧(読師(どくし)の前に経立てを置いて経の名前を読み上げて確認するものだそうです。

こういったものからも徳川幕府と深いつながりがあることがわかります。

ほかにも徳川家から拝領した文箱(ふばこ)や明治初期まで座主を務めた宮様が使用された写経を納めた箱なども展示されています。

文箱

これらの展示品は拝観料500円で見ることができます。

滋賀院門跡の基本情報

滋賀院門跡の基本情報です。

  • 住所:滋賀県大津市坂本4丁目6-1
  • 電話番号:077-578-0130
  • 拝観料:500円
  • 最寄り駅:京阪電鉄 坂本比叡山口駅から徒歩5分

駐車場は10台分ほどありますが、入り口がわかりませんでした。(無料)
滋賀院門跡 駐車場

近くの坂本観光案内所の駐車場に車を止めて歩いて行く方法があります。駐車場代は無料で、歩いても5分ほどなので、坂本の石積みの景色を眺めながら歩いて行かれるといいですよ。

観光案内所の駐車場から日吉大社の方に向かって歩いて行くと左側に「滋賀院門跡」の看板が見えるので、すぐにわかります。

滋賀院門跡の案内

滋賀院門跡の地図

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